訴訟とアメリカ
ある街で花火が打ち上げられていました。
ホームパーティーに来ていた大勢の人々が、花火を見るために一斉に2階のベランダに出にきました。
建物から突き出た木造の、少し広めのベランダです。
20人ほどベランダに出てきた時、
メキメキッと、木がきしむ音。
次の瞬間
バキバキ!
ベランダが崩壊し、全員がベランダごと地面に叩きつけられました。
後日、怪我をした人々は訴訟を起こしました。
と、ここまで話をしていた友人の弁護士に私は
「バルコニーを作った業者?
それとも、家の主人?」
と聞いたら、彼は首を横に振り
「花火を主催した市を相手取ってさ」
"No~! You must be kiddin!(冗談でしょ~!)
と私は言葉を失いました。
私か赴任したロスアンゼルスの事務所で、経費節減のために中古のパソコンを購入しました。
パソコンを開いてみると
「あれ?データが消えていない(最近ではありえない話ですが)」
上司がぎっしり詰まった英文の内容を読むと
「ありゃ~!これ法律事務所で使っていたパソコンに違いないよ」
「何が書いてあるんですか?」
と、当時英語リーティング力が低かった私が聞くと
「飼っているペットの様態がおかしくなったのは、隣家で弾いているピアノが原因だ、として隣家を相手に訴訟を起こしたっていう内容さ」
上司は、あり得ないといった表情でため息。
アメリカでは、このように驚くような訴訟内容のものがごろごろしているのです。